厚生労働省の調査によると、国籍別の外国人労働者数でベトナム人は中国に次いで2位、その数は316,840人にも上るといいます。同調査によれば、このベトナム人労働者の数は、前年比の21.7%になり、近年、日本ではベトナム人労働者が急激に増加している状況です。
ベトナム人労働者が増えているのには、いくつか理由があります。まず、これはベトナムに限ったことではありませんが、背景のひとつになっているのが、国内の労働の担い手不足を解消するために、外国人受け入れの制度が整備されたことです。「日本に行けば仕事がある」という認識が非常に強いためです。東南アジアの平均月収は5万円ほど。同じ労働をするにしても日本ではその3倍以上を稼げるのです.
ほかにも、ベトナム現地に日本企業が多く進出していることもあってか、ベトナム人にとって日本は親近感のある国と感じている人が多いということ。また、ベトナム政府も技能実習生の送り出しをいち早く決めるなど、積極的に後押ししていることなどです。
さらに、日本でのベトナム人の評価が高いということも理由のひとつ。これは、一般的なベトナム人の人柄や仕事への姿勢が関係していると考えられます。
そして、ここにきて中国経済の拡大による、国内の中国人労働者の減少。このように、さまざまな要因が重なり、需要と共有がマッチしたことでベトナム人労働者の拡大につながっています。